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男性ホルモンの検査と治療の方法について解説

男性ホルモン 検査

私達にとって心身ともに重要な役割を果たしている男性ホルモン。

その役割を知るにつれて、自分は問題ないだろうかと気になっている方も多いでしょう。

特に健康体であれば気にする必要はありませんが、実際に体調が良くないと感じられている方にとっては、一刻も早く検査をおこないたいという方もいると思います。

そこで今回の記事では、男性ホルモンの検査と万が一男性ホルモンが減少してしまっている場合の治療方法について解説していきます。

男性ホルモン自体に関する詳しい解説は以下の記事でおこなっています。

目次

男性ホルモンの役割と低下する原因

男性ホルモンにはもともと筋肉や骨格を頑丈にしたり、体脂肪を減らしたりして、男性らしい体格を保つ働きがあります。

またその他にも仕事やプライベートに関わらずやる気や活力を高めたり、性欲増進させたりする役割もあります。

しかし男性ホルモンは加齢とともにその分泌量が減少してしまうことが知られています。

加齢の他にも仕事や家庭で重度のストレスを受けることによって、急激にホルモン分泌のバランスが崩れてしまい、男性ホルモンが減少してしまうこともあります。

特に30代以上の男性は仕事でも家庭でも大きな責任がのしかかり、知らずしらずのうちに大きくストレスを受けることが多いです。

そのため多くの方が、自分でも気付かないうちに、男性ホルモンが減少してしまっているということがあります。

男性更年期障害とチェックリスト

男性ホルモンが減少することによって、最悪の場合は男性更年期障害を引き起こしてしまうことがあります。

更年期障害と聞くと女性のかかる病気と考える方も多いですが、それは女性の場合閉経のタイミングでホルモン分泌が急激に減少するため、更年期障害による症状を感じやすいことが原因です。

一方男性の場合は、通常ゆるやかに発症するため加齢のせいにしてしまうことが多いです。

男性更年期障害の主な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 性欲低下
  • 勃起障害
  • 関節痛
  • 筋力低下
  • 発汗・ほてり
  • 睡眠障害
  • 抑うつ
  • いらだち・不安

他にも人によって症状は異なるため、なんとなく体調が悪いという状態が続いたら、年齢のせいにするのではなく一度検査をしてみることをおすすめいたします。

また自己評価をおこなうために有効なチェックリストとして、Aging Male Symptom (AMS) scoreが広く用いられています。

以下質問項目の合計点数が高いほど、男性ホルモンが低下している可能性が高い状態です。

27点~36点で軽度、37点~49点で中等度、50点~で高度と判断できます。

症状なし軽い中等度重い非常に重い
1総合的に調子が良くない12345
2関節や筋肉の痛みがある12345
3ひどい発汗がある12345
4睡眠の悩みがある12345
5よく眠くなる、しばしば疲れを感じる12345
6イライラする12345
7神経質になった12345
8不安感がある12345
9体の疲労や行動力の低下を感じる12345
10筋力の低下がある12345
11憂うつな気分になる12345
12「絶頂期は過ぎた」と感じる12345
13「どん底」にいると感じる12345
14ひげの伸びが遅くなった12345
15性的能力の衰えがある12345
16早朝勃起の回数が減少した12345
17性欲の低下を感じる12345

検査方法

自分は男性更年期障害でないか、あるいはそこまでいかなくとも体調不良の原因が男性ホルモンの分泌量にあるのではないかと疑問に思われる方も多いでしょう。

男性ホルモンの検査は、まず前述したチェックリストによる問診がおこなわれます。

続いて採血によるフリーテストステロンの値を測定いたします。

フリーテストステロンの量はかならず生理的な範囲内に留めておく必要があります。

日本泌尿器科学会と日本Men’s Health医学会の定める加齢性腺機能低下症診療の手引きによれば、健常な日本人男性の下限は20代の平均値16.8pg/mLの約半分にあたる8.5pg/mLと設定されています。

また下限よりは多くとも、20歳代の平均値の7割にあたる11.8pg/mLに満たない場合には、症状によって治療の対象となるとされています。

男性ホルモンを増やす方法

男性ホルモンを増やすための方法として、医師と相談しながらすすめるものと、自分だけでできるものとがあります。

以下にそれぞれご紹介させていただきます。

男性ホルモン注射

男性ホルモンを増やす方法として最もおすすめなのが男性ホルモン注射になります。

男性ホルモン注射では血液中に直接ホルモンを注射することで、投与できる量も安定的であり、医師による指導のもとおこなえば安全に施術を受けることができます。

また施術にかかる時間も30分程度で済み、早い人は当日すぐに効果を実感できるので、費用体効果が高い治療方法となっています。

漢方

男性ホルモンの低下による諸症状を緩和するために漢方を処方する医療機関もあります。

先ほどの男性ホルモン注射は直接的に男性ホルモンであるテストステロンを血中に取り込んで症状を改善するのに対して、漢方はたくさんの症状を緩和するのに役立てられます。

漢方単体で用いられるということもありますが、多くは男性ホルモン注射と併用されます。

内服薬・軟膏

男性ホルモンの量を増やすアプローチとして、サプリメントや軟膏を処方してもらうという方法もあります。

しかし内服薬の場合は、テストステロンが血管に流れて全身に行き渡るよりも前に大部分が肝臓で消化されてしまい、肝機能障害を起こしやすいというデメリットがあります。

また軟膏についても吸収率が疑問視されるため、一般的には注射による投与がおこなわれます。

食事

男性ホルモンの分泌は食事によっても改善します。

特にセックスミネラルとして知られる亜鉛や精力増強効果を持つアリシン(にんにくや玉ねぎに多く含まれる)は、男性ホルモンを増やす上で非常に役に立ちます。

自分だけですぐにできることとして食生活の改善はおすすめです。

男性ホルモンを増やす食事については以下に詳しく記載いたしましたので、是非一度ご覧ください。

運動

他にも自分でできる男性ホルモンを増やす方法として筋力トレーニングが挙げられます。

大きな筋肉を効率よく鍛えることが効果的なので、下半身全体を鍛えることができるスクワットやデッドリフトなどのフリーウェイト種目は、男性ホルモンを増やすという観点でもおすすめです。

男性ホルモン補充療法の注意点

最後に男性ホルモン補充療法をおこなうことによる注意点について触れておきます。

男性ホルモンと前立腺がんの関係

男性ホルモン補充療法をおこなうことによって、前立腺がんを発症することはありません。

しかしながら、すでに前立腺がんに罹患されている方の場合は増悪させてしまうリスクがあります。

そのため男性ホルモン補充療法をおこなう際は、事前にPSA検査という前立腺がんのスクリーニング検査を実施する必要があります。

男性ホルモンと薄毛の関係

男性ホルモンを増やすことで薄毛になってしまうのではと心配されている方もいらっしゃると思います。

結論をお伝えすると、男性ホルモンが増えたからといって薄毛になるというわけではありません。

薄毛には男性ホルモンの中でも、ジヒドロテストステロンが深く影響しており、その発生を抑えることで防ぐことが可能です。

男性ホルモンと薄毛の関係については以下の記事で詳細に記述していますので、気になる方はそちらを是非ご覧ください。

まとめ

男性ホルモンが減少すると心と身体の両面に様々な悪影響が現れます。

「最近筋肉が落ちて、お腹まわりが出てきた」「仕事も遊びやる気が出ない」など、気になることがありましたら年齢のせいにする前に、一度専門のクリニックに相談してみることをおすすめします。

オーシャンメンズクリニックでは医師の指導のもと男性ホルモン注射をおこなっています。

またパーソナルトレーニングジムと提携することで生活習慣改善のための指導も同時に提供可能です。

男性ホルモン補充療法に興味がございましたら、是非お気軽にクリニックまでお越しください。

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