「最近薄毛が目立ってきたからAGA治療薬を試してみたい」
「市販のものを使用したけど効果が感じられない」
そのような場合には、AGA治療薬の使用を検討してみるとよいでしょう。
本記事では、AGA治療薬について紹介していきます。
それぞれの特徴や選び方、薬と並行しておこなえるセルフケアについても紹介していくので、AGAに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
AGA（男性型脱毛症）とは？症状と原因
AGA（男性型脱毛症）とは、成人男性によくみられる症状の一つで、頭部の薄毛や抜け毛が徐々に進行する状態をいいます。
額の生え際や頭頂部の髪の毛が薄くなっていくのが特徴です。発症にはさまざまな原因がありますが、遺伝によって引き起こされるのが大きな影響だといわれています。
年齢を重ねるごとに発症リスクが高くなるのも特徴で、日本皮膚科学会の調べによると、50代の約40%がAGAをすでに発症しています。
主な症状は薄毛や抜け毛
AGAの主な症状は、額の生え際や頭頂部の薄毛や抜け毛です。進行性のある疾患のため、症状を放っておいても基本的には治りません。
額の生え際やつむじ、頭頂部などの髪の毛が産毛のような状態に変化していくところから初期症状が始まります。次のような症状が出たら、AGAを疑いましょう。
- 抜け毛が増えた
- 髪の毛が細くなりハリやコシがなくなった
- 産毛のような毛が増えてきた
- 以前より額が広くなったような気がする
中期になると、産毛の状態が徐々に進行していき、頭部全体に薄毛が広がっていきます。
そして最後には髪の毛が抜け落ちてしまい、新しい毛が生えてこなくなります。
髪の毛が完全に抜け落ちた状態だと、AGAの対策や治療は一気に難しくなります。
そのため、薄毛が気になると思ったらなるべく早めに治療を開始することが重要です。
AGAの原因
AGAが発症する原因は、次のとおりです。
- テストステロンと5αリダクターゼが結合する
- DHT（ジヒドロテストステロン）が生成される
- 男性ホルモンレセプターとよばれる受容体がDHTを取り込む
- 脱毛因子TGF-βが発生して毛乳頭細胞に退行信号を出す
AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンと、頭部に存在する酵素5αリダクターゼの結合をきっかけに起こります。
この2つの成分が結合することによって、DHT（ジヒドロテストステロン）という男性ホルモンが生成されます。
髪の毛にある毛乳頭細胞には、男性ホルモンレセプターとよばれる受容体が存在しており、この受容体が生成されたDHTを次々と取り込みます。
取り込んだ結果、脱毛因子TGF-βが発生し、髪の毛の毛乳頭細胞に退行信号を出します。退行信号が出されると、ヘアサイクルが大きく乱れて抜け毛や薄毛が進行していきます。
AGA治療薬の種類と有効成分
AGA治療薬は、大きく分けて2種類あります。
- 抜け毛予防に効果が期待できる薬
- 発毛効果が期待できる薬
抜け毛を予防して現状維持したい場合と発毛させたい場合では、それぞれ治療薬が異なります。自身はどうしたいのかを考えて、AGA治療薬を選ぶようにしましょう。
抜け毛予防に効果が期待できる薬
抜け毛予防に効果が期待できる薬は、次の2種類です。
- フィナステリド
- デュタステリド（ザガーロ）
なかでもフィナステリドは、日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインで推奨度Aランクを獲得した有効成分です。テストステロンと5αリダクターゼの結合を阻止する働きがあり、AGAの原因となるDHTの生成を防ぎます。
デュタステリド（ザガーロ）も、フィナステリド同様、抜け毛の原因を予防する薬です。フィナステリドがテストステロンと5αリダクターゼの結合を阻止するのに対し、デュタステリドは5αリダクターゼⅠ、Ⅱ型に作用して結合を阻害します。
発毛効果が期待できる薬
一方で、発毛効果が期待できる薬は次の2種類です。
- ミノキシジル
- アロビックス
ミノキシジルは、血管を拡張させることで髪の毛に必要な栄養を行き渡らせて、発毛を促進させる薬です。栄養が行き渡ることによって毛母細胞が活発化し、強く太い毛を生やします。
外用薬は市販で手に入れることが可能ですが、より効果が期待できる内用薬は医師による処方のみでしか入手できません。
アロビックスは、塩化カルプロニウムを主な成分としたAGA治療薬です。作用はミノキシジルとほぼ同じで、血管を拡張して血液や栄養を隅々まで行き渡らせて発毛を促します。
先発薬とジェネリック医薬品とは
クリニックで処方される医薬品は、次の2つに分類されます。
- 先発薬
- ジェネリック医薬品
先発薬は、最初に発売された薬のことです。一方のジェネリック医薬品は後発薬ともよばれており、先発薬の再審査期間や特許期間が終了した後に発売されるものを指します。
ジェネリック医薬品の特徴は、先発薬と同じ成分、同じ効き目にもかかわらず、安価で手に入れられる点です。なるべくコストをかけずにAGAを治療したい方は、ジェネリック医薬品を選択するとよいでしょう。
AGA内服薬
AGA内服薬には、次の4種類があります。
- フィナステリド
- ミノキシジル内服薬
- デュタステリド（ザガーロ）
- ミノキシジルタブレット
それぞれの効果や服用方法、副作用について紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
フィナステリド
フィナステリドは、アメリカ食品医薬品局の承認と厚生労働省の認可を受けた、プロペシア治療薬のジェネリック医薬品です。もともとは、前立腺肥大症の治療に使用する薬として開発されました。
日本皮膚科学会の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインでは、Aランクの推奨度を誇っています。AGA治療をはじめる場合、最も多くのケースで使用される薬です。
効果と服用方法
DHTを生み出す酵素である5αリダクターゼの働きを抑制する作用があり、ヘアサイクルを整えて抜け毛や薄毛の進行を抑える効果が期待できます。
ただし、あくまでも効果が期待できるのは薄毛や抜け毛の防止です。発毛を促進する効果はないため、新しい髪の毛を生やしたい場合は、発毛効果のある別のAGA治療薬と併用する必要があります。
服用する際には、1日1回1錠を可能な限り毎日同じ時間に飲むことを心掛けましょう。
副作用
フィナステリドの主な副作用は、次のような性機能に関する症状が多いです。
- リビドー減退
- 勃起機能不全
- 射精障害
その他にもごく稀ではありますが、肝機能障害やうつ、気力の低下なども報告されています。
発生頻度は非常に低いとされていますが、少しでも異常を感じた場合はすぐに医師に相談することをおすすめします。
ミノキシジル内服薬
ミノキシジルは、厚生労働省から認可を受けた発毛成分です。日本皮膚科学会からも高く評価されており、2017年版の男性型脱毛症診療ガイドラインにおいて、同じAGA治療薬のフィナステリドとデュタステリドとともに、最上位ランクを獲得しました。
もともとは高血圧に悩む方に使用する薬として、アメリカの製薬会社によって開発されました。副作用で多毛が確認されたことから、AGA治療へ転用されることになった経緯があります。
効果と服用方法
血管を拡張させることで髪の毛に必要な栄養を行き渡らせて、発毛を促進させる効果が期待できます。栄養が行き渡ることによって毛母細胞が活発化し、強く太い毛を生やします。
頭頂部の薄毛に効果的とされている一方で、生え際や前頭部への発毛効果は現れにくい傾向にあります。外用薬は市販で手に入れることが可能ですが、より効果が期待できる内用薬は医師による処方のみでしか入手できません。
1日1回1錠を、水またはぬるま湯で服用してください。成分の血中濃度を一定に保つためにも、毎日決まった時間に服用することが大切です。
副作用
ミノキシジル内服薬には、次のような副作用が報告されています。
- 全身の多毛症
- 胸の痛み
- 心拍数の増加
- 同期
- 息切れ
- 呼吸困難
- うっ血性心不全
- むくみ
- 体重の増加
実際の報告数は非常に少ないですが、心血管系に関する副作用が多いため、持病がある方や体質的に不安な方は服用前に医師に相談することをおすすめします。
デュタステリド（ザガーロ）
デュタステリド（ザガーロ）は、フィナステリドに続く2つ目のAGA治療薬として開発されました。薄毛や抜け毛などAGAの進行を遅らせるだけでなく、発毛も期待できる、効果の高い治療薬として有名です。
そのため、薄毛や抜け毛を少なくして現状維持をしたい場合はもちろん、並行して発毛もおこないたい場合はデュタステリドの利用を検討してみるとよいでしょう。
効果と服用方法
デュタステリドも、フィナステリド同様、抜け毛の原因を予防する効果が期待できます。フィナステリドがテストステロンと5αリダクターゼの結合を阻止することに対し、デュタステリドは5αリダクターゼⅠ、Ⅱ型の両方に作用して結合を阻害します。
また、フィナステリドでは薄毛や抜け毛を防止する効果が期待できるのみですが、デュタステリドは発毛効果も兼ね備えています。服用する際は、1日1カプセルを毎日同じ時間に、長期間継続することを心掛けてください。
副作用
デュタステリドでは、次の方な副作用が確認されています。
- 勃起機能不全
- 性欲の減退
- 精液量の減少
フィナステリド同様、性機能に関する症状が多く、臨床試験ではフィナステリドよりも高い確率で副作用の発生が確認されました。
また、人によってはデュタステリドの服用を中止してからも副作用が続いたという報告もあるため、副作用が心配な場合はクリニックの医師に相談してみるとよいでしょう。
ミノキシジルタブレット
ミノキシジルタブレットは、ミノキシジルの成分含んだタブレット状の内服薬です。もともとはアメリカのファイザー社によって開発された降圧剤（血圧を下げる効果のある薬）でしたが、副作用で多毛が見られたことから、AGA治療薬として使用されるようになりました。
効果と服用方法
ミノキシジル内服薬と同様、血管を拡張させて髪の毛に必要な栄養を行き渡らせ、発毛を促進させる効果が期待できます。
頭頂部の薄毛に効果的だとされている一方で、生え際や前頭部への発毛効果は現れにくい傾向があるため、生え際や前頭部の薄毛に悩んでいる方は少し物足りないと感じるかもしれません。
服用する時間にこれといった決まりはありませんが、1日1回1錠を水またはぬるま湯で、なるべく同じ時間に服用するようにしてください。
大きな効果を得たいからといって服用量を増やしても効果は変わらず、かえって副作用を起こす恐れがあるため必ず用法容量を守って服用しましょう。
副作用
ミノキシジルタブレット服用時は、次のような副作用が起こりやすいとされています。
- 初期脱毛
- 多毛症
- 頭痛
- 胸痛
- 動悸、息切れ
- 立ちくらみ
- むくみ
また、ミノキシジルタブレットには血管を拡張させて発毛を促進させる作用があるため、最悪の場合は心血管系や肝機能に副作用を生じる恐れもあります。服用が心配な方は、服用する前に医師に相談してみてください。
AGA外用薬
AGA外用薬には、次の2種類があります。
- ロゲイン
- アロビックス
それぞれ見ていきましょう。
ロゲイン
ロゲインは、1980年にアメリカのファイザー社で開発された育毛剤です。男性用はミノキシジル成分を5%、女性用は2%含有されています。
効果と服用方法
毛根部分にある毛細血管の血流を改善することで発毛を促進する効果が期待できます。
血行不良になりやすい頭頂部や後頭部には効果的ですが、血行不良になりにくい生え際や側頭部の薄毛にはあまり効果が期待できません。
シャンプー後の清潔な頭皮に1mlを塗布して、優しく揉み込みます。
1日2回の塗布を推奨しており、それぞれ12時間程度間隔を開けるとより効果的とされています。塗布後はドライヤーで乾かさず、必ず自然乾燥させてください。
副作用
ロゲインの副作用には、次のような症状が確認されています。
- 初期脱毛
- かゆみ
- かぶれ
- 低血圧
外用薬のため、内服薬よりは副作用が出る確率は低いとされていますが、頭皮が外部からの刺激に弱い方は使用前に医師に相談してみるとよいでしょう。
アロビックス
アロビックスは、塩化カルプロニウムを5%配合したAGA治療薬で、フロジンのジェネリック医薬品としても有名です。
塗るタイプの外用薬で、皮膚への浸透性が高いといわれています。
効果と服用方法
アロビックスの主な効果は、脱毛症や白斑の改善です。塩化カルプロニウムが頭皮の血管を拡張し、血流を促進させて毛母細胞に栄養を届けます。
発毛を促すとともに、強くて太い健康的な髪の毛の成長もサポートします。ミノキシジルと同じような効果が期待できるため、体質や持病で内服薬を服用できない方は、利用を検討してみるとよいでしょう。
1日2～3回程度患部に塗布してください。もしくは、気になる部分に振りかけて優しくマッサージするのもおすすめです。もし使い忘れてしまった場合は、気が付いたタイミングで使用しましょう。ただし、次の使用が近い場合は1回分飛ばすようにしてください。
副作用
アロビックス使用時に確認される副作用は、次のとおりです。
- 発汗
- 赤みやかゆみ
- 悪寒
- 刺激痛
- 熱感
副作用が疑われる症状が出た場合は、すぐに使用を中止して水で洗い流してください。
症状が酷かったり、いつまでも引かなかったりした場合は、かかりつけのクリニックに相談しましょう。
AGA治療薬の選び方
AGA治療に効果的な薬の種類はわかったけど、自身に合うものを選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。
そのような場合は、次の3つを基準に治療薬を選択してみてください。
- 進行パターン
- 体質
- 費用
順番に解説します。
進行パターン
AGA治療薬は、自身の進行パターンに合わせて選ぶのがおすすめです。
たとえば、薄毛を予防したい方は、テストステロンと5αリダクターゼの結合を阻止してAGAの原因となるDHTの生成を防ぐフィナステリドがよいでしょう。
一方、新たな髪の毛を増やして頭部のボリュームをアップさせたい場合には、発毛効果が期待できるミノキシジルを検討してみてください。
体質
効果の期待できる治療薬を選ぶことも大切ですが、自身の体質や持病を考慮した薬を選ぶことはもっと重要です。
治療薬によっては肝臓や心機能など、身体の内部に悪影響を及ぼす副作用が発生する恐れもあるため、必ず医師の診察に基づいた治療薬を選ぶようにしてください。
持病がある方は、現在服用している薬や、過去に起きた副作用の症状を伝えるとより安心でしょう。
費用
一度の治療で、AGAの症状が治ることは滅多にありません。
根本から改善するためには何度もクリニックに通い、繰り返し治療をおこなう必要があります。そのため、治療薬は自身が購入し続けられるものでなければなりません。
効果があるからといって、あまりにも料金の高い薬を選んでしまうと、治療を続けることが困難になってしまいます。AGA治療は保険適用外となるため、料金が不安な場合はクリニックに問い合わせるとよいでしょう。
クリニックの施術でAGAを改善させる方法
一般的にAGA治療は投薬がメインとされていますが、実はそれ以外にもさまざまな治療方法があります。代表的なものに、次の2つが挙げられます。
- メソセラピー
- 頭皮への自毛植毛
詳しく見ていきましょう。
メソセラピー
メソセラピーは、薄毛や抜け毛の改善効果が期待できる有効成分を頭皮に直接注入する治療方法です。内服薬や外用薬の効果実感までの期間を短縮するために、併用されることが多いです。
人体に害の少ない成分を注入するため、体質や持病によって投薬治療が受けられない方にも有効とされています。内服薬と比べても副作用のリスクは低いため、安心して利用できるでしょう。
メソセラピーで使用される主な成分は、次の6種類です。
- ミノキシジル
- ケラチノサイト成長因子
- インスリン様成長因子
- 血管内皮細胞成長因子
- 繊維芽細胞成長因子
- 銅ペプチド
メソセラピーでは、これらの成分をブレンドした薬が用いられます。配合の割合はクリニックごとで異なるため、成分が心配な場合は治療前に相談するとよいでしょう。
頭皮への自毛植毛
自身の後頭部や側頭部から髪の毛を生やす皮膚組織ごと採取して、薄毛や抜け毛が気になる部分に植える治療方法を自毛植毛といいます。自身の髪の毛を植毛するため、他の治療方法と比べて拒絶反応や副作用が少ないことが特徴です。
採取するのは後頭部や側頭部などAGAの影響を受けにくい髪の毛のため、定着さえすればAGAが進行する可能性が低くなるのも魅力です。皮膚組織ごと植毛するため、移植した髪の毛はもちろん生え変わり、その後も生え続けます。
男性だけでなく、ストレスやホルモンバランスの乱れによって起こる女性の薄毛にも効果的です。また、AGAではない方でも治療を受けられるため、生まれつき額が広い場合でも利用できます。
セルフケアでAGAの進行を遅らせる方法
AGA治療の効果を早く実感したい場合には、セルフケアをおこなうことも大切です。
あくまでも補助的な役割にはなりますが、次の2つがおすすめです。
- 育毛シャンプー
- サプリメント
一つずつ解説します。
育毛シャンプー
今すぐできるセルフケアとしておすすめなのが、育毛シャンプーです。育毛シャンプーは頭皮への負担が最小限になるよう、低刺激な洗浄成分で作られています。
育毛シャンプーを利用することによって頭皮環境が整えば、内服薬や外用薬に含まれる成分が浸透しやすくなる効果も十分期待できます。
育毛シャンプーを選ぶ際は、医薬部外品であるか、洗浄成分がアミノ酸系であるかの2点を基準にしてください。
ただ、育毛シャンプーは頭皮環境を整えるのによいとされているだけで、薄毛や抜け毛に直接的な効果が得られるわけではありません。あくまでも、補助的な役割として利用するのがよいでしょう。
サプリメント
サプリメントは、髪の毛の成長に必要な栄養が手軽に摂取できるのが魅力です。薄毛対策に効果的な成分は次のとおりで、育毛系のサプリメントにもよく配合されています。
- 亜鉛
- ケラチン加水分解物
- グルタミン酸
- コラーゲンペプチド
- シスチン
- ロイシン
- カプサイシン
しかし、育毛シャンプー同様、AGAの症状に直接的な効果が得られるわけではありません。サプリメントは食品のため、あくまでもセルフケアの一環として使用しましょう。
AGA治療薬に関するよくある質問
最後に、AGA治療薬に関するよくある質問に回答していきます。
すでに治療をはじめている方はもちろん、これからAGA治療を受けるか迷っている方にも参考になる質問を集めました。
クリニックで処方される治療薬は安全？
クリニックに通う時間が惜しい、AGA治療を受けるのが恥ずかしいことから、個人輸入や通販を利用してAGA治療薬を入手する方もいるでしょう。しかし個人で手に入れた治療薬は、粗悪品や偽物であるなどさまざまな危険性があります。
薬を安全に服用するためにも、クリニックで処方されたものを購入しましょう。クリニックであれば、医師による診察のもとで自身に合う安全な治療薬を提供してもらえます。
AGA治療薬は何年間も飲む必要がある？
AGAは進行する脱毛症のため、治療には薬を継続して飲む必要があります。
基本的には、AGAの治療期間は1年間とされています。症状や薬の効き具合には個人差があるため必ず1年で完治するとは言い切れませんが、1年間を目安に治療を継続するべきといわれています。
AGA治療薬は通販で購入してもよい？
AGA治療薬を通販で購入することは可能ですが、粗悪品の混入や偽物が送られてくる場合があるためおすすめはできません。
また、個人の体質や症状によって適合する治療薬は異なるため、最悪の場合には効果を全く実感できなかったり、健康被害を受けたりする恐れがあります。
そのため、AGA治療薬を購入する際は、個人での通販購入は避け、医師の診察のもとで正しい薬を処方してもらうようにしてください。
女性もAGA治療薬の服用はできる？
AGA治療薬は男性向けに作られているため、女性が服用しても効果は得られません。また、男性であったとしても未成年の服用は禁止されています。
なかでも、妊娠中の女性の服用は、お腹の中にいる赤ちゃんに悪影響を及ぼす恐れがあるため絶対にやめてください。
AGA治療薬使用中は食事や行動が制限される？
AGA治療薬を服用している間、食事や行動が制限されることは基本的にありません。
しかし、他の医薬品と同様に、グレープフルーツやグレープフルーツジュースの摂り過ぎには注意してください。
グレープフルーツは、肝臓の働きを阻害する作用を持っています。食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると、薬の効果が薄れる恐れがあるため、なるべく避けるようにしてください。
まとめ
AGA（男性型脱毛症）とは、成人男性によくみられる症状の一つで、頭部の薄毛や抜け毛が徐々に進行する状態をいいます。
治療薬には、大きく分けて内服薬と外用薬の2種類があり、効果や服用方法、副作用もそれぞれ異なります。
とくに、体質や持病がある方は、治療薬によっては重篤な副作用を生じる可能性もあるため、治療薬を選ぶ際は必ず医師に相談してから服用することをおすすめします。
また、薬以外にもメソセラピーや自毛植毛などの治療方法もあるため、薬による副作用が心配な場合は、そちらも検討してみるとよいでしょう。
AGAは進行性のある疾患です。「最近抜け毛が増えてきた」、「髪の毛が抜け落ちて額が広くなった」そのような症状が少しでも見られた場合は、なるべく早く治療を開始するのがおすすめです。
ぜひ今回の記事を参考にして、自身の体質と症状に合うAGA治療薬を見つけてみてください。
※本記事の情報は2023年3月時点のものです。
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